必須アミノ酸とは

必須アミノ酸とは

たんぱく質を構成している20種類のアミノ酸のうち、9種類のアミノ酸は、体内で合成することができません。 これを必須アミノ酸と呼び、食物から摂取する必要があります。 必須アミノ酸をバランスよく含んでいるたんぱく質を「良質たんぱく質」といいます。 以下に、必須アミノ酸についての働きをご紹介します

L-イソロイシン

構造上、分岐鎖を持つため、ロイシン、バリンとともに分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれています。 3つのうち、どれかが多すぎると、体重減少などの弊害を引き起こします。 機能 成長促進、血管拡張、肝機能強化、筋肉強化、神経働きのサポート、疲労回復 多く含まれている食品 鶏肉、子牛肉、牛乳、チーズ 他

L-スレオニン(トレオニン)

必須アミノ酸の中で最後に発見されたアミノ酸で、動物性タンパク質に多く含まれます。 肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぎ、脂肪肝を予防します。 機能 成長促進、新陳代謝の促進、肝機能をサポート 多く含まれている食品 卵、スキムミルク、ゼラチン 他

L-トリプトファン

エネルギーやビタミンの一種である「ナイアシン」の原料になったり、ビタミンB6、 ナイアシン、マグネシウムとともにセロトニンを生産します。 機能 セロトニン生産のサポート、安眠効果、精神安定 多く含まれている食品 レバー、牛乳、 チーズ、バナナ、パイナップル、緑黄色野菜、大豆、高野豆腐、きな粉 他

L-バリン

ロイシンやイソロイシンと同じ分岐鎖アミノ酸(BCAA)の一種。筋肉組織で代謝されます。通常の食生活では、 不足することはありませんが、他の分岐鎖アミノ酸が不足すると働きが弱まります。 機能 たんぱく質の合成、肝機能向上、血液中の窒素バランスの調整 多く含まれている食品 鶏肉、子牛肉、レバー、魚、ドライミルク、チーズ、ゴマ、落花生  他

L-ヒスチジン

大人になると体内で合成できるようになりますが、子どもの間は合成できないので、 必須アミノ酸として分類されています。 機能 神経機能のサポート、成長促進、慢性関節炎の緩和、ストレスの軽減 多く含まれている食品 鶏肉、子牛肉、ハム、イワシ、カツオ、マグロ、チーズ、ドライミルク 他

L-フェニルアラニン

脳と神経で信号を伝達する神経伝達物質として働きます。口甘味料アスパルテームの原料ともなっています。 過剰摂取すると、血圧上昇の可能性があります。 機能 精神安定、食欲抑制、鎮痛効果 多く含まれている食品 肉類、魚介類、大豆、あずき、高野豆腐、納豆 他

L-メチオニン

かゆみなどのアレルギー症状を引き起こすヒスタミンの血中濃度を下げる効果があります。 メチオニンが不足すると、利尿機能が低下し、むくみを起こしたり、動脈硬化や抜け毛の原因となります。 機能 アレルギーによるかゆみの軽減、肝機能のサポート、抑うつ効果 多く含まれている食品 牛肉、羊肉、レバー、牛乳、、ホウレンソウ、にんにく、トウモロコシ 他

L-リジン

リジンは動物性たんぱく質に多く含まれ、穀物などの植物性タンパク質にはあまり含まれていません。 炭水化物中心の食生活をしていると不足しやすい栄養素です。 機能 肝臓機能強化、免疫力向上、カルシウムの吸収促進、脳卒中の発症を抑制、ホルモン・酵素の生成 多く含まれている食品 サワラ、サバ、オートミール、大豆、高野豆腐、納豆 他

L-ロイシン

L-バリンやL-イソロイシンと同じ分岐鎖アミノ酸(BCAA)の一種で、幅広く食品に含まれており、 通常の食生活では、不足することはありません。 機能 たんぱく質の合成、肝機能向上、筋肉強化 多く含まれている食品 牛肉、レバー、ハム、とうもろこし、牛乳、チーズ、あじ、ほうれん草 他